三重県桑名市北寺町の私立「長寿認定こども園」で、給食を時間内に食べ切れない園児に、食べ残しをしないよう数時間にわたって食べさせ続けるなど、不適切な保育があったことが3日に判明した。保護者からの指摘で発覚し、同園は4月下旬に開いた保護者会で問題があったことを認めて謝罪した。市は同園の保育士らから聞き取り調査を始め、詳しい実態把握を進めている。
同園から事実関係の報告を受けた市によると、2022年度の終わりに、2歳児クラスの園児に保育士が長時間、食事を強要するような行為があり、この園児は失禁してしまったという。園側はこのほか、保育士が園児の足を引っ張るような行為があったことも保護者会で説明したという。今回の事態を受け、園長が引責辞任し、関わった保育士数人の処分も検討している。
市は4月末から公立保育所の保育士や臨床心理士を園に派遣し、指導や助言を行っている。聞き取り調査の結果は今月中旬ごろまでにまとめる予定。【松本宣良】