石川県能登地方で最大震度6強を記録した5日の地震で、県は8日、同県珠洲市を中心に計354棟の住宅被害を確認したと明らかにした。うち7棟が全壊、9棟が半壊だった。また、珠洲市内の住宅930棟(7日現在)で実施した応急危険度判定では、139棟が「危険」、213棟が「要注意」と判定された。
県内では8日午後1時現在、珠洲・輪島両市で国道249号など9カ所が落石などで全面通行止めとなっているが、いずれも迂回(うかい)路の利用が可能。また、珠洲市内の5カ所で片側交互通行となっている。珠洲市は同日夕、土砂災害警戒区域内の約740世帯、約1600人を対象に出していた避難指示を解除した。
気象庁によると、8日朝までの48時間降水量は輪島市で152ミリ、珠洲市で117ミリで、いずれも5月の観測史上最多を更新した。【深尾昭寛】