上皇ご夫妻は17日、皇室にゆかりが深い尼門跡寺院の中宮寺(奈良県斑鳩町)と「なら歴史芸術文化村」(同天理市)を訪問された。ご夫妻が到着されると、沿道に集まった大勢の県民が手を振って約4年ぶりの奈良ご訪問を歓迎した。
この日午前、ご夫妻は中宮寺を訪問し、令和3年に修復が終了した本堂で拝礼された。先導を務めた日野西妙尊(みょうそん)副門跡によると、上皇さまは「安心できるきれいなお堂になりましたね」とねぎらいの言葉を述べられたという。本堂修繕にはご夫妻からご支援いただいたといい、「こうしてお堂ができたことに感動しています」と感謝の言葉を述べていた。
なら歴史芸術文化村では昼前から多くの人が周辺に集まった。「ありがとうございます」と声があがり、ご夫妻は立ち止まっては、にこやかに手を振って応えられた。
奈良市の会社員、大園幸佳(ゆきよし)さん(68)は「ご夫妻ともに上品なお顔で、会えて幸せな気分でした」と話した。甥と訪れたという天理市の西田憲一さん(50)は「奈良には皇室ゆかりの地が数多くあるので、これからもお越しいただければ」と期待を込めた。
ご夫妻は16日から奈良に滞在しており、18日に帰京される。