札幌の住宅街でクマ目撃 各地でクマの目撃相次ぐ 専門家は「同一のクマが繰り返し出没か」

22日午前6時40分ごろ、札幌市西区の住宅街から撮影されたクマの写真。そこには親子とみられる3頭のクマの姿が写っています。
青木洋介記者)
「札幌市西区西野の山に面した住宅街でクマは目撃されました。畑で目撃されたクマは奥の山へ逃げて行ったということです」
住宅からわずか50メートルのところに出没したクマ。
通勤・通学の時間帯、住宅街に緊張が走りました。
近くの小学校では安全確認がされるまで一時、登校を見合わせ下校する時も教職員が引率する対応をとりました。
付近の住民)
「自然が近いのでクマがいてもおかしくないでしょうけれどこれだけ距離が近いと、少しドキドキしますね」。
札幌市が現場を調査したところクマのフンや体毛が見つかりました。クマが出没したのは西区西野8条10丁目付近。 周辺では先月からクマの目撃が2回あったほか、足跡も確認されていていずれも同じ親子のクマの可能性があります。なぜ、この周辺で目撃が相次いでいるのでしょうか。
青木洋介記者)
「現場近くの住宅街にはクルミが落ちています」
札幌市によりますと22日に出没した現場周辺には大量のクルミが見つかったということです。
札幌市・熊対策調整担当清尾崇係長)
「クルミを食べに出てきた可能性がある。山と住宅が接しているところでもあるので、クマがいつ降りてくるかわからず警戒が必要」
クマが子連れで行動することが多いこの時季。道内では他にも目撃情報が相次いでいます。
ドライバー)
「怖い怖い」
これは、日高の新冠町で19日に撮影された映像。
子どもを守ろうとしているのか、車に向かって突進してくるような動きを見せます。クマは一度藪の中に入りますが、子グマが道路に飛び出し親グマもその後を追うように再び道路へ飛び出しました。
ドライバー)
「怖い、向かってくるんだけど」
室蘭市では、夜の住宅街を走るクマの姿が。今月12日以降、市街地周辺で8件の目撃があり、一部は同じ個体とみられています。
酪農学園大学・佐藤喜和教授)
「今年の場合は特定の個体が繰り返し出没するようなケースが結構ありますので、そうすると1頭のクマについて何件もの情報が上がることでトータルの目撃件数が上がる傾向にある。不自然じゃないくらいの近い距離で、似たような大きさとか構成ということであれば同じような個体だった可能性は高い」
人口が集中する札幌の住宅街周辺でも出没を繰り返すクマ。警戒が続いています。