岸田首相は25日、政務担当の首相秘書官を務める長男の翔太郎氏(32)が昨年末に首相公邸で親族と忘年会を開き、賓客を招く公的な場所で写真撮影に興じたと週刊文春が報じたことを受けて、翔太郎氏を厳重注意したと明らかにした。
週刊文春によると、忘年会は昨年12月30日に開かれ、10人以上が集まった。かつて首相と閣僚が組閣時に記念撮影した「西階段」とみられる赤じゅうたんの上で、記念撮影したり、男性が階段に寝転んだりする写真が報じられた。
首相は首相官邸で記者団に「適切さを欠くものであり、国民の不信を買うようなことであるならば、誠に遺憾だ」と語った。記者団が更迭の考えを問うと、「緊張感を持って対応してもらいたい」と述べるにとどめた。
松野官房長官は25日の記者会見で、首相も、食事の場に一部顔を出し、あいさつしたことを明らかにした。
立憲民主党の長妻政調会長は25日、国会内で記者団に「公邸は自分の家ではない。公私混同だ」と批判した。