児童8人が死亡、教員を含む15人が重軽傷を負った大阪教育大付属池田小(大阪府池田市)の児童殺傷事件から22年となるのを前に、同小で29日、不審者から児童を守る訓練があった。教員らは取り押さえの方法を学んだほか、警察などとの連携を確認した。
訓練は刃物を持った不審者が校内に侵入し、授業中の児童を襲おうとする状況を想定。教員らがさすまたを使って不審者を制圧し、その間に別の教員が通報するという一連の動きを実践的に学んだ。
指導にあたった大阪府警池田署員からは、さすまたを引っ張られないよう相手の腰を一気に押さえ込むコツなどを助言された。教員らは「女性だけでさすまたを扱うのは難しい」といった課題を挙げていた。
事件は平成13年6月8日に発生。当時、学校全体がパニックになり警察への通報が遅れた反省などを踏まえ、同小では緊急時に備えた訓練を毎年5回行っている。