《高校生、梅田・難波あたりで食事・お茶・カラオケ・“ぷち”を考えております》
SNSでそんなふうに呼びかけたのは女子中学生。“ぷち”とはパパ活で挿入なしの性行為を示す隠語だ。少し年上の女子高生を装っているが、これに食いついたのが京都府の私立高校の理科教師・藪本良容疑者(43)。
女子中学生に現金を渡してわいせつな行為をしたとして6月1日、大阪府警曽根崎署が児童買春・ポルノ禁止法違反(買春)の疑いで逮捕した。
「未成年と知りながら下半身を触らせた」
などと容疑を認めている。
女子中学生に1万円払って卑猥な行為
「SNSのダイレクトメッセージなどを使って女子中学生とやりとりし、昨年11月6日、大阪市北区のラブホテルで1万円を払って卑猥な行為をさせた疑いがある。署員がサイバーパトロールで中学生の不適切な投稿を発見し、待ち合わせして補導。藪本容疑者は5人目の“客”だったとみられる」(捜査関係者)
勤務先の高校では国公立大学への進学志望者を集めた『特進コース』を担当。クイズ研究会の顧問だった。部活動の紹介によると、『高校生クイズ』『ウルトラクイズ』『99人の壁』に参加実績がある。
授業の進め方はうまかったようだ。
「雑学を織り交ぜた授業は面白いと評判で、いいなぁと羨ましかった」(2年女子生徒)
「クイズで使う早押しボタンを持ち込み、生徒は“早押し”で答えるレクリエーション性がウケていた」(3年女子生徒)
同校卒業生の男性(21)は「生徒に寄り添う優しい先生だったので事件は受け入れがたいです」と前置きして振り返る。
「藪本先生の授業を受けるまでは化学に苦手意識がありましたが、模型や実際に化学で使われている物質を用いて授業を行い、化学が奥の深い科目であることを教えてくれました。理系進学を決めるきっかけになり、一番楽しい授業でした。第一印象は理系の、話しづらそうな先生という感じでしたが、理系科目が本当に好きで授業することを楽しんでいるようでした」
その一方、学校内での素行や言動に不快感を抱く生徒も少なくない。
ある男子生徒は「女子生徒贔屓がひどい」と明かす。
「僕が挨拶しても返さないのに、女子生徒が挨拶すると返すんです。思わず“女子にしか返さへんやん”ってツッコミみたいな感じで言っても無視でした。野球部の生徒が結構大きめな声で挨拶しても返さないので、これは相当なものですよ」(同・男子生徒)
雰囲気も異質だった。
「廊下を歩くときは猫背で、目つきが悪かった。負のオーラが漂い、ヤバい感じでした。髪の毛がしっとりしていて、映画『燃えよドラゴン』のブルース・リーに似ていましたね」(1年女子生徒)
新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5類に移行しても、大ぶりのマスクでアゴまで覆い、目の下ギリギリまでマスクを引き上げていたという。
3年女子生徒はこう話す。
教師が女子生徒だけにしていたこと
「逮捕は、まあー、だろうなって感じです。普段の雰囲気からやりそうな感じはしてましたし、特に驚きはないです。服装がまず気持ち悪かったです。ほぼ毎日、黒のピッチピチの七分丈ズボンに、赤黒のチェックの半袖シャツ。ズボンはピチピチすぎてあそこがもっこりしてるんですよ。“〇〇さんはサンリオのバイトしてそう”とか“〇〇さんはユニバのバイトしてそう”などと本人に直接言ってました。顔や見た目でイメージするのか、男子には言わないのに女子にばっか言って、あれはもうセクハラですよ」
藪本容疑者が生徒に話したところによると、愛知県の進学高校を経て国立の滋賀大学を卒業しているという。
「頭はいいと思います。でも学歴のことばっか言ってくるんですよ。“まだ学歴社会だから~”とか。部活を頑張りたくて入学したのに、そういう生徒を蔑んでるんですよ。そのくせ、スマホで女子生徒の写真を撮ったりして、“藪本に撮られた!”とキモがられていました」(同・女子生徒)
将来は自宅で学習塾か、3階建てに1人暮らしだった
学校内ではスマホの電源を切ってカバンに入れておくルール。触っただけで生徒指導の対象となり、5日間、毎日反省文を提出しなければならない。教師が好き勝手に撮影していたら、示しがつかないだろう。
自宅は京都府向日市の閑静な住宅街にある3階建て。近隣住民らによると、2~3年前に引っ越してきたばかりで、独身の1人暮らし。
「引っ越しの挨拶はなく、すれ違っても挨拶しない。カラスに突かれてゴミが散乱したことがあり、ネットをかけるよう注意したら、それは守るようになりました。まさか高校教師とは思いもしませんでした」(近所の女性)
自宅周辺で目撃された姿は、ピチピチのズボンではなくジャージ上下。自炊していたようで、ときおり肉を焼くいい匂いが換気扇から漂ってきたという。1人で住むには広すぎる物件と思えるが、以前の住人は自宅兼学習塾として生徒を集めていたというから、そうした展望を抱いていたのかもしれない。
学校に取材を申し込むと、「捜査中なので取材は受けられない」の一点張り。在校生が何らかの被害を受けていないか聞き取り調査などの予定を尋ねると、
「生徒への被害は警察から聞いていません。生徒へ呼びかけはしていますが、詳細は話せない。学校としては厳正に対処します、としか言えません」(同校の副校長)
在校生によると、最初の逮捕報道の翌日、学校側は各クラスにオンライン映像を流し、事件について5分程度説明があったという。内容は「安心してくださいと言っていました」(男子生徒)。
現3年生の一部は昨年12月、修学旅行としてセブ島を訪ねた。観光よりも、授業が中心のため受験合宿に近い。引率した藪本容疑者はいつものスタイルではなく、紫色のシャツに黒いマスクだった。
同校は、目指す生徒像として12項目を挙げる。
《SNSに対して健全な取り扱いができる生徒》
《人権に対する配慮が行き届いた生徒》との項目がある。
藪本容疑者のSNSの取り扱いは不健全そのものであり、未成年者の人権を踏みにじる犯行といえる。発達途上の子どもに自分を大切にするよう説くべき教師が、食い物にしてどうするのか。生徒は反面教師にするしかない。