男性も乳がんになることがあると広く知ってもらうため、患者会「メンズBC」が、乳がん月間が始まる来月1日、ウェブサイトを開設する。人数が少なく、互いに知り合うこともまれな男性患者のために、認定NPO法人キャンサーネットジャパン(東京)が事務局となって昨年1月に創設した会が、さらなる情報発信に取り組む。
「BC」は「breast cancer」(乳がん)の略。患者3人で始まった会合は10人以上が集まるようになり、すでに6回開いた。サイトには、活動内容や個人の体験談、活動を支える医師について掲載する。いずれは、会合での医師の講演や、海外の最新の研究なども載せる予定だ。
参加者の一人、岐阜県のフリーライター野口晃一郎さん(44)は、自らの体験談を寄せた。3年前に左胸に乳がんが見つかり、全摘出手術を受けた。
当時、乳がんを取材した経験はあったが、男性乳がんの情報は調べてもほとんどない。病院では周囲の視線に居心地の悪さを感じた。治療や副作用、悩みなどを語り合いたくても、女性ばかりの患者会には参加しにくかった。野口さんは「情報がないと患者は孤立しがちで不安が高まることを実感した。僕たちの体験が、早期発見や他の患者の役に立てばと思う」と話す。
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( がん ) 学会によると、2016年に登録された患者数は女性9万5257人、男性613人だった。乳がん患者のうち男性は約1%とみられている。治療方法は基本的に男女同じだ。
がん研有明病院(東京)の大野真司・乳腺センター長は「男性は胸にしこりがあっても、まさかがんとは思わず発見が遅れがちになる。男性も乳がんになるという知識を広めることは大切だ」と話す。
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「メンズBC」(https://mens-bc.amebaownd.com/)のサイトには、10月1日からアクセスできる。