花組トップスターの明日海さん 退団公演の千秋楽、本拠地に別れ

100周年以降の宝塚歌劇団をけん引してきた花組トップスター、明日海(あすみ)りおさんが30日、宝塚大劇場での退団公演の千秋楽を迎え、本拠地に別れを告げた。ミュージカル「A Fairy Tale―青い薔薇(ばら)の精―」とショー「シャルム!」の公演後、サヨナラショーが行われた。
ショーはトップお披露目公演だった「エリザベート」の「愛と死の輪舞(ロンド)」で幕開け。青い衣装の明日海さんは「新源氏物語」、「金色(こんじき)の砂漠」など、トップ時代の作品を歌いついだ。「EXCITER!!2017」の主題歌では1階席の後方まで駆け寄り、客席から歓声が上がった。ショーの最後、白い衣装に身を包んだ明日海さんが「ハンナのお花屋さん」より「Happiness~Some little things~」を歌い上げると、ペンライトで客席がピンクに染まった。
サヨナラショー後、黒えんび服姿で大階段を下りた明日海さんは「目に見えない絆で結ばれたお客さまの存在が、なによりの原動力となってくださいました。心より感謝いたしております」と笑顔であいさつ。最後となった宝塚大劇場に向けて「ここで過ごしたこと、ここで過ごした時間、そのすべてを一生忘れません。さようなら、17年間、本当にありがとうございました」と呼びかけた。
公演終了後に行われた記者会見では、涙を見せなかった理由を「きょうはお客さまに楽しんでいただきたい、最後の姿を焼きつけていただきたい、共に過ごしたいという気持ちがとても強かった」と語った。

明日海さんは静岡市出身。2003年に入団し、月組に配属。早くから期待の男役として活躍し、12年には異例の準トップスターに就任、トップの龍真咲と役替わりで「ロミオとジュリエット」のロミオなどを演じた。13年に花組に組替えし、14年に花組トップに就任。18年に上演した同名漫画を舞台化したミュージカル「ポーの一族」のエドガー・ポーツネル役は原作から抜け出たようなビジュアルと緻密な演技で好評を博した。今年6月には宝塚歌劇史上初の横浜アリーナ公演を成功に導いた。明日海さんは東京宝塚劇場公演(10月18日~11月24日)の千秋楽に退団する。【小玉沙織】
明日海りおさんのサヨナラショーのプログラム
「エリザベート」より「愛と死の輪舞」
「宝塚幻想曲」より「幻想曲 花!」
「カリスタの海に抱かれて」より「オリーブ薫る島」
「新源氏物語」より「ただ一人の女」
「金色の砂漠」より「金色の砂漠」
「MESSIAH」より「メサイア」
「EXCITER!!2017」より「EXCITER!!」
「Melodia」より「Melodia」
「CASANOVA」より「人生には恋と冒険が必要だ」
「ポーの一族」より「時の輪」「お前の水車」
「Sant●!!」より「Sant●!!」
「BEAUTIFUL GARDEN」より「ETERNAL GARDEN TAKARAZUKA」
「ハンナのお花屋さん」より「Happiness~Some little things~」
※●はeの上に´(アクサン・テギュ)がつくフランス語表記