和歌山市は、40年以上放置され倒壊のおそれがある廃旅館を、所有者の代わりに撤去する「略式代執行」に着手しました。
和歌山市雑賀崎の港町で、旅館「太公望」の本館として戦前から営業していた建物は、1975年ごろに閉館してから、40年以上にわたって放置されています。
旅館を経営していた会社は倒産して、所有者も死亡し、相続人は相続を放棄しました。
ほかに持ち主がいるか確認できない中、倒壊のおそれがあり、地元住民が市に対策を求めていました。
(和歌山市の担当者)「建築物の除却の代執行を実施します」
和歌山市は、所有者に建物の撤去を呼びかけましたが現れないたため、19日朝、解体・撤去を代行する略式代執行を開始し、建物の周りに囲いを設置しました。
作業は来年の3月中旬まで続く予定で、約7000万円の費用は税金でまかなわれます。