SMBC日興証券を巡る相場操縦事件で違法に株を買い支えたとして、金融商品取引法違反(相場操縦)罪に問われた同社元副社長、佐藤俊弘被告(60)やエクイティ部元部長、山田誠被告(46)ら同社元幹部5人の公判が22日、東京地裁(神田大助裁判長)で開かれた。検察側は、証拠採用された5人の通話音声やメールの一部などを法廷で公開した。
公開されたのは、いずれも市場の取引時間外に大株主から株を買い取って投資家に売る「ブロックオファー」取引を巡るやり取り。ある銘柄を巡る音声では、山田被告が「(買い支えを)検討する。下落率が5%と4%では(株を売却したい大株主の)イメージが大きく違う」と同僚に発言。さらに「小口客は激怒するかもしれないが」と、投資家に不利益が及ぶ可能性にも言及していた。
一方、弁護側はこの日、佐藤被告の冒頭陳述を実施。山田被告から買い支えの報告を受け、一部了承したとされる点について「適法な買い支えとの認識で、故意や共謀は認められない」と主張した。
起訴された他の3人は、元専務執行役員でエクイティ本部元本部長、ヒル・トレボー・アロン(52)▽同元副本部長、アヴァキャンツ・アレクサンドル(45)▽営業部門のエクイティ・プロダクト・ソリューション部元部長、岡崎真一郎(57)―の各被告。5人はいずれも株の売買行為の違法性を否定して無罪を主張している。
起訴状によると、山田被告らは10銘柄の株価が大幅に下落することを避けるため大量の買い注文を入れ、「安定操作」をしたとしている。