大麻草を所持したり売買したりしたとして、京都府警は12日、京都市などの職業不詳の男性5人(18~19歳)を大麻取締法違反(所持、譲渡など)の疑いで逮捕して捜査を終えたと発表した。捜査関係者によると、うち3人は、全国有数の強豪である京都成章高校(京都市西京区)のラグビー部の元部員で、いずれも既に卒業している。
5人の逮捕容疑は3~4月、京都市内で大麻草約1・7グラムを所持したり、大麻草約3グラムを1万5000円で売買したりしたとされる。いずれも容疑を認めているという。
捜査関係者によると、元部員(18)が3月30日、同市伏見区の運転免許試験場の喫煙所にいるところを警察官に職務質問され、所持品から大麻が見つかって発覚した。この元部員は「高校2年の夏ごろから大麻を吸っていた。吸うと食事がおいしくなり、音楽の聞こえ方が良くなった」と供述しており、部員として活動しつつ大麻を使っていた疑いがある。他に逮捕されたのは部の同級生と先輩、地元の友人など。元会社員の男性(19)が入手した大麻を、SNSを通じて売買していたとみられる。
同校ラグビー部は9大会連続で全国高校ラグビー大会に出場し、2020年度には準優勝。22年度にはベスト4に入った。同校の湯浅泰正校長は、今年1月までラグビー部の監督を務めていた。同校は「個人情報に当たるので何も答えられない」としている。【久保聡、水谷怜央那】