1923年の関東大震災で、虐殺された朝鮮人らを悼む式典を9月1日に開く実行委員会が31日、式典に小池百合子東京都知事が追悼文を送るよう都に要請した。小池知事は初当選した2016年に追悼文を出したが、17年からは送付をやめた。都の担当者は「検討して回答する」と話した。
式典は、日韓関係にまつわる学習会などを開いてきた「日朝協会都連合会」などが実行委員会を作り、1974年から都立横網町公園(墨田区)で開催、歴代知事は追悼文を送ってきた。小池知事は不送付の理由を「全ての犠牲者に哀悼の意を示しており、個別の追悼文は控える」としてきた。
都は昨年、現代美術家・飯山由貴さんの朝鮮人虐殺に触れた映像作品を都施設で上映することを不許可にした。都の担当者は「朝鮮人大虐殺を『事実』と発言する動画を使用することに懸念がある」としている。実行委の宮川泰彦委員長は記者会見でこのことを聞かれると、「(職員は)知事の姿勢をそんたくしたのではないか。(不送付の)職員への影響は大きい」と懸念を述べ、「従前の知事同様に追悼文の送付を心から願う」と話した。
震災当時、混乱の中で「朝鮮人が井戸に毒を入れた」などのデマを信じた住民や官憲が多数の朝鮮人らを殺害した。【南茂芽育】