自ら園長として勤務する京都府長岡京市の保育園の積立口座から、運営費など約1500万円を不正に出金したとして、31歳の園長の男が逮捕されました。
不正出金した金のほとんどをタクシー代に使っていたとみられるということです。
警察によりますと、背任の疑いで逮捕された園長の男(31)は、去年8月から今年5月までの間、父親が理事長を務めている保育園運営法人の管理口座から約1500万円を引き出した疑いがもたれています。
園長は休日に繰り返しタクシーを使ってインターネットカフェを利用する中で、タクシー運転手と懇意に。
「コロナで売り上げが下がり生活が苦しい。もっとタクシーを使ってほしい」と懇願されるがままに、不正出金した金を次々にタクシー代に充てていたということです。
園長が常連客となっていたタクシーは20台以上にのぼるとみられ、無人のまま京都府内外を走らせるなどして、意図的に高額なタクシー代を支払っていたということです。
中には京都から宮崎や新潟県まで走ったタクシーや、無人のまま、園長が予約した石川県のホテルを往復したタクシーもありました。
出発前に園長を交えた「出陣式」を開いた運転手もいたということです。
警察によりますと、まだ捜査で追えていないタクシー利用もあるとみられ、警察は園長が数千万円をタクシー代に充てていたとみています。
警察の調べに対し、園長は「自分で使うために勝手に引き出していた」と容疑を認めているということです。