警視庁は24日、今年に入り東京都内の交通事故で死亡した人が100人を超えたと発表した。年間で132人が死亡した昨年よりも1日遅いペースだという。年末にかけては最も交通事故のリスクが増えるといわれており、交通総務課の川端裕司管理官は「時間に余裕をもって出発し、交通ルールを守ってほしい」などと呼びかけている。
交通総務課によると、今年はバイクなど二輪車の事故や通勤中の事故が目立つという。二輪車乗車中の事故では、23日までに33人が死亡した。通勤中の事故では34人が亡くなった。横断が禁止されている道路を横切るなどしたり、信号を無視したりする事故が目立つという。
24日も、江戸川区中央の区道交差点で午前6時40分ごろ、車とバイクが衝突する事故が発生。バイクで通勤途中だった江戸川区の男性会社員(21)が死亡した。右折のタイミングをうかがっていた車を、バイクが後方から追い抜こうとした際に衝突したとみられるという。
今年の交通事故死亡者を年齢別で見ると、最も多かったのは50代で24人。このうち11人が二輪車乗車中だった。車やバイク、自転車の信号無視が原因の死亡事故は10件確認されており、川端管理官は「信号順守は交通ルールの基本。今一度、心に刻んでほしい」と話している。