高知市周辺、1時間に120ミリ 県内7市町村に避難勧告 台風18号影響

台風18号に流れ込む暖かく湿った空気の影響で高知県内は2日から3日にかけて大雨となった。気象庁は高知市付近など計3カ所で1時間に約120ミリの雨を観測したとして記録的短時間大雨情報を発表。同市など計7市町村で避難勧告が出され、床上浸水などの被害が相次いだ。【郡悠介、松原由佳、北村栞】
高知地方気象台によると、降り始めの2日午前0時から3日午後6時までの降雨量は、津野町船戸347・0ミリ▽須崎市須崎336・0ミリ▽四万十町窪川325・0ミリ――などを観測した。
県によると、降り始めから3日午後1時までに須崎市と大月町、日高村の全域、高知市、南国市、土佐清水市、いの町の一部地域の計約9万9700世帯約19万8800人に避難勧告が出た。また高知市といの町によると、両市町で計7軒の床上浸水が確認されているという。
大月町では3日朝までに土砂崩れが2カ所で発生した。県警宿毛署によると、県道が一部通行止めになったが、けが人はいなかったという。
一方、高知市内では川の増水による車の水没が相次いだ。高知南署によると3日午前、高知市天神町の天神大橋近くの駐車場で鏡川の増水により車約30台が水没した。計3台の車が流されたとみられる。
交通機関も乱れた。JR四国は土讃線と予土線で始発から順次運転を見合わせた。土佐くろしお鉄道も一時、中村・宿毛線全線が運休に。とさでん交通は路面電車の朝倉―伊野間で朝から運行を見合わせ、路線バスも一部区間でルートを変えるなどした。高知龍馬空港(南国市)を発着する便は午前中に欠航が相次いだ。