再春館製薬所バドミントン部元監督の今井彰宏氏(49)が金銭的不正を働いたとして熊本県バドミントン協会から永久追放処分となり、詐欺容疑で告訴された問題で、熊本地検が不起訴処分としていたことが4日、協会の代理人弁護士などへの取材で分かった。処分は9月30日付。地検は不起訴とした理由を明らかにしていない。
県バドミントン協会は昨年5月、選手が獲得した賞金約150万円を、今井氏が「直接選手に渡す」と言って協会関係者を通じて自身の個人口座に送金し、私的利用したとして、熊本県警に詐欺の疑いで告訴していた。
今井氏をめぐっては、昨年9月に日本バドミントン協会も無期限で会員登録を認めない処分を決定。しかし、日本スポーツ仲裁機構は今年3月、口座送金に関する今井氏の故意を認定せず、処分を取り消す裁定を下した。
県協会の水野修身理事長は「不起訴となったが、県協会として永久追放処分を見直す予定はない」と話した。