岩手県大船渡市の山林火災は、発生から6日目の3日も延焼が続いた。焼失面積は前日から300ヘクタール増えて約2100ヘクタールに拡大し、市の面積の6%に上った。県はこれまで80棟超の建物被害を発表していたが、これとは別に建物への被害が新たに確認されたという。
県の発表では、3日午後2時半現在、自衛隊の大型ヘリコプターや宮城、山形両県の防災ヘリなど13機が散水を実施した。地上でも消防が放水している。
市によると、建物被害が新たに判明したのは同市赤崎町の外口地区。市は住宅などへの延焼を確認しており、被害棟数は今後調べる。外口地区の住民は48世帯の152人だという。
市は市内1896世帯4596人に避難指示を出している。3日午後6時現在、12か所の避難所に1213人が身を寄せ、親戚宅などにも2726人が避難している。市の人口の12%にあたる3939人が避難生活を送っている。
火災は2月26日に同市赤崎町で発生した。山林火災による焼失面積は平成以降で最大。同27日には避難指示地域で1人の焼死体が見つかっている。