ヒグマ襲撃の北海道・福島町、ほかの住宅地にもたびたび出没…ハンター5人態勢で捜索開始

北海道福島町三岳地区の住宅地で新聞配達員の男性がヒグマに襲われ死亡してから14日で2日となった。クマはまだ見つかっていない。一方で、今月に入り、町内のほかの住宅地でもクマがたびたび出没していることが捜査関係者への取材で分かった。外見から別の個体とみられ、町は複数のクマが徘徊(はいかい)している可能性があるとして、警察や消防と連携して全域で警戒を強めている。
三岳地区から約3キロ南の同町月崎地区の住宅地では9日と11日の朝夕、クマがごみ集積所を荒らす様子などを住民が目撃。町は防災無線で住民に注意喚起した。三岳地区のクマとは大きさや体毛の色などが異なり、捜査関係者は「別の個体ではないか」とみる。松前署は現在、24時間態勢で月崎、三岳両地区を重点的にパトロールしている。
また三岳地区の約6キロ南にある同町館崎地区の住宅地でも13日早朝に住民女性が体長約2メートルのクマを目撃し、松前署に通報した。
町はクマが潜む恐れのある山林近くの町道を一部通行止めにした。町内の小中学校や高校には屋外での課外活動の中止を求め、児童生徒は保護者の車などで登下校している。また14日からは松前町の支援を受け、ハンター5人態勢で山林の捜索を始めた。