【回答書全文】田久保伊東市長「卒業証書」提出を拒否 議長に「回答書」提出(静岡)

18日が卒業証書の提出期限となっている伊東市の田久保市長が18日午後3時45分ごろ、議長室を訪れ議長に回答書を手渡しました。田久保市長は百条委員会に提出を求められていた卒業証書の提出を拒否しました。
回答書には卒業証書の提出を拒否した理由として、田久保市長が公職選挙法違反の疑いで刑事告訴されていることから、卒業証書は刑事訴追につながる可能性のあるものとして、自己に不利益な供述を強要されない権利に基づくもので「正当な理由」と記されています。
■回答書全文
【記録提出に対する回答書】
1.提出の拒否について
ご請求のありました「秘書広報課が確認した市長の卒業証書とされている書類」につきましては、その提出を拒否いたします。
2.拒否の理由について
私は現在、公職選挙法違反で刑事告発をされていることから、本件記録の提出請求は、私自身の刑事訴追につながる可能性のある事項に関するものと言えます。よって、提出の拒否は、日本国憲法第38条第1項に保障された、自己に不利益な供述を強要されない権利に基づくものであり、地方自治法第100条第3項にいう「正当な理由」に該当いたします。
また、ご請求の書類を含む本件に関する一切の資料は、今後の法的な手続きに備えるため、顧問弁護士の一人に委託し、その厳格な管理下にあります。弁護士は、弁護士法第23条に定める守秘義務、地方自治法第100条2項が準用する民事訴訟法第197条2項の規定による供述拒否権、および刑事訴訟法第105条の趣旨に基づく押収拒絶権を有するものと解しております。
したがいまして、私個人の憲法上の権利、および弁護士に保障された法的権利と義務の両面から、ご請求に応じることはできません。
本委員会の調査の重要性は理解しております。しかし、いかなる調査権も、憲法及び法律が保障する個人の基本的な権利を侵害することは許されないものと考えます。何卒、ご理解いただけますようお願い申し上げます。