海外からの“選挙干渉”、背景に「ネットと生成AIの発達」と平デジタル相 対策必要との見解示す

デジタル庁の平将明大臣は7月22日の記者会見で、海外からの選挙干渉について、新法の検討を含めた対策が必要との見解を示した。20日に投開票が行われた参議院議員選挙では、SNS上の海外製botによる世論操作を指摘する声が一部で出ていた。
平大臣は21日、「海外のbotファームを利用した、我が国の選挙への他国からの干渉に対する脆弱性が顕在化した。政府の体制を強化し、新たな立法の検討も進めたい」と自身のXに投稿していた。
これに関し、22日の記者会見で平大臣は「ネットや生成AIの発達により、民主主義の根幹である選挙に外国から介入される素地が出来上がってきた」と指摘。「政府の体制もまだ十分でない」として、新たな法律の検討を含めた対策が必要との認識を示した。
今回の参院選を巡っては、情報法制研究所(JILIS)の事務局次長兼上席研究員でブロガーの山本一郎さんが「参政党を支えたのはロシア製ボットによる反政府プロパガンダ」という記事を15日にnoteに投稿。生成AIと複数のスマートフォンを組み合わせたbotシステムにより、XなどのSNSで、偽情報の拡散や印象操作をしていると指摘していた。
その後16日までに、同記事で言及のあった「JAPAN NEWS NAVI」(@JapanNNavi)や「ヒムロ」(@himuro398)などのXアカウントが凍結。X上で注目を集めていた。