曹洞宗大本山永平寺(福井県永平寺町)で6月末~7月上旬、20歳代の男性修行僧が、宿泊研修で訪れていた高校の女子生徒14人の尻を触り、被害を訴えられていたことが永平寺への取材でわかった。永平寺は事実を認めて学校や被害生徒、保護者に謝罪。8月1日付で男性を除籍処分とした。
永平寺によると、男性は女子生徒らの指導役で、布団の敷き方を教えていた際などに尻を手で触った。研修終了後、生徒が被害を申告してきたと高校から連絡があり、永平寺が経緯を調査。聞き取りに対し、男性は「同僚の発言に不満を抱き、イライラして触ってしまった」と説明した。男性は数年前から永平寺で修行していたという。
永平寺は、全国の曹洞宗系の高校から定期的に研修を受け入れているが、この事案のほかに被害は把握していないとしている。研修責任者は取材に「僧侶の修行の場としてあってはならないことが起き、慚愧(ざんき)に堪えない。二度とこのようなことが起こらないよう指導を徹底していく」と話した。
永平寺は、鎌倉時代の1244年に道元禅師が開いた。禅の道場として知られ、全国から100人を超える修行僧が坐禅(ざぜん)などの修行に励んでいる。