不在だった三笠宮家当主に彬子さま…信子さまは「寛仁親王妃家」として独立、35年ぶりの宮家新設

三笠宮妃百合子さまが昨年11月に亡くなった後、不在になっていた三笠宮家の当主を孫の彬子(あきこ)さま(43)が継承されることが30日、決まった。彬子さまの母親の寛仁(ともひと)親王妃信子さま(70)は「三笠宮寛仁親王妃家」の当主として独立される。
三笠宮家では長男の寛仁さまが2012年に亡くなっており、16年に三笠宮さまが逝去した後は百合子さまが当主を務められていた。宮内庁は「ご家族で話し合われた結果」としている。
彬子さまは大正天皇のひ孫の「女王」。宮内庁によると、女王の宮家当主就任と親王妃家の創設は、明治時代の旧皇室典範制定後初めて。宮家の新設は1990年6月の秋篠宮家以来35年ぶり。常陸宮家、三笠宮家、高円宮家に続き五つ目となる。彬子さまの妹の瑶子(ようこ)さま(41)は三笠宮家に残られる。
彬子さまは寛仁さまから日本・トルコ協会総裁などを引き継ぎ、百合子さまの葬儀では喪主を務められた。信子さまはストレス性ぜんそくを抱える一方、宮内庁分庁舎(東京都千代田区)を拠点に、天皇、皇后両陛下の皇太子夫妻時代の公務だった「全国農業担い手サミット」を受け継ぐなど、公務に取り組まれている。
30日午前に宮内庁で開かれた皇室経済会議では、信子さま、彬子さまがそれぞれ独立の生計を営む親王妃、皇族として認定された。皇室経済法に基づく「皇族費」は、信子さまが年額1525万円から3050万円に、彬子さまが640万5000円から1067万5000円となり、お二人で計1952万円の増額となる。
お住まいは変わらず、信子さまは宮内庁分庁舎を、彬子さま、瑶子さまは三笠宮東邸(港区)を使われる。
皇室経済会議が開かれるのは、高円宮家の三女守谷絢子(あやこ)さん(35)の結婚を機に行われた2018年10月以来7年ぶりで、石破首相を議長に、衆参両院議長ら計8人が出席した。