新春恒例の寒中水泳大会、廃止に 安全管理負担大きく 千葉・館山

新春恒例行事として70回以上の伝統を誇る館山湾寒中水泳大会が廃止されることになった。主催の千葉県館山市が9月30日に発表した。
旧制安房中学(現県立安房高)水泳部の寒中稽古(けいこ)が起源で、1948年に皇太子殿下(現在の上皇陛下)が館山市を訪れたのを記念して大会が実施されるようになった。今年1月18日に行われた第78回大会では、15~73歳の162人が真冬の海を約5分間泳いだ。
だが、医師やライフセーバーの配置など健康、安全面での管理にかかる負担が大きくなっており、主催の市と市スポーツ協会などが7月8日に協議。悪天候による中止リスクの高さや、会場に配置する職員数が逼迫(ひっぱく)していることなどから廃止を決め、関係団体に説明した。森正一市長は「伝統ある大会を支えてくれた参加者、関係者、地域の皆様に感謝申し上げる」とのコメントを出した。【岩崎信道】