東京・赤坂のビルで女性が刺され重傷を負った事件で、殺人未遂容疑で逮捕された自衛官の大津陽一郎容疑者(43)が、犯行の前と後の2回、服を着替えていたとみられることが23日、捜査関係者への取材で分かった。警視庁捜査1課は、容疑者が警察の追跡捜査を免れるため、周到に準備していたとみて調べている。
大津容疑者は事件当日、直線距離で約20キロ離れた職場の陸上自衛隊朝霞駐屯地と現場のビルを自転車で往復していたとみられる。
捜査関係者によると、防犯カメラなどの映像を解析した結果、大津容疑者とみられる人物は事件当日の16日午前6時ごろに駐屯地を訪れ、約30分後に出発。駐屯地を出る際には青っぽい上着を着用していた。
一方、赤坂の現場周辺のカメラの映像では、黒っぽい上着を着用しており、途中で着替えたとみられる。
犯行直前には手袋を着用しており、靴にポリ袋のようなカバーをつける様子も映っていた。犯行後、逃走する途中で、再び青っぽい上着に着替えていた。
警視庁は23日、大津容疑者を送検した。調べに対し、引き続き容疑を否認しているという。