大分市佐賀関(さがのせき)の大規模火災は、25日で発生から1週間となる。火災は18日夕、焼損エリアの北西部で発生し、西方向から吹く強風で南東側に燃え広がった可能性がある。佐賀関半島の被災した住宅地から約1・4キロ南東の無人島・蔦島(つたしま)にも延焼。24日午後7時時点で、火が完全に消し止められる「鎮火」の見通しは住宅地を含めて立っていない。
住宅地と一部山林の焼損面積は約4万8900平方メートルに上り、焼損棟数は約170棟、被災世帯は約130世帯。これまでに、住民の稲垣清さん(76)の死亡が確認され、50歳代女性が気道のやけどの疑いで病院に搬送された。
大分市消防局は20日、被災住宅がある半島側について、更なる延焼の恐れがない「鎮圧状態」を発表。大分県警が実況見分を行い、火元や出火原因を調べている。
24日早朝の大分大などの調査では、半島内の山林で約50度の熱源が1か所確認され、消防が放水を行った。また、蔦島では西側の2か所で約50度と約70度の熱源がそれぞれ確認された。ヘリコプターによる上空からの放水しかできず、鎮圧状態には至っていない。