北海道白老町で11月30日に予定されていたメガソーラー建設計画の住民説明会。事業者が報道機関による動画撮影を禁止したことに反発し、住民のほとんどが退席する事態となりました。
白老町自然再生可能エネルギー連絡協議会 大西潤二 事務局長)
「中止です。中止」
11月30日に予定されていたメガソーラー建設計画の住民説明会。事業者の対応に住民側が反発し険悪なムードとなりました。
面積のおよそ75パーセントを森林が占める白老町では、現在、6カ所でメガソーラーの建設計画が進んでいます。地元住民らで作る団体は居住環境や生態系に悪影響を与えるとして、地元住民から集めた500筆以上の反対署名を町長に提出しています。
石山地区に住む伊藤昭さん)
「こんな良いところないですよ、自然豊かで温泉があって動物とも共存できて、ここに別荘も建てたりみんなそういう感覚ですよ。ここが良くて来ているわけだから何も壊さないでほしい」。
石山地区では、住宅街のそばにあるおよそ74ヘクタールの土地に、2つの事業者がメガソーラーの建設を予定しています。このうち海側のおよそ43ヘクタールの土地で建設計画を進めるのは、シンガポールに本社を置くインフラ開発企業エクイスグループです。
11月30日、町内の公民館で予定されていた住民説明会。しかし、事業者側が報道機関の動画撮影などを断ったことに住民らが反発。説明会の中止を訴えて2時間近く紛糾した後、参加予定だったおよそ80人のほとんどが退席する事態となりました。
白老町自然再生可能エネルギー連絡協議会 大西潤二 事務局長)
「住民の理解を得られたいなら報道関係者もいれてオープンの場でやっていただくべきで。発電事業者側の都合のいいようにしたい意図が見え見えですね」。
その後、事業者側は残った数人の住民に向けて質疑応答のみ行いました。
事業者側はHTBの取材に対し、報道対応の方針を協議した上で来年1月以降に改めて説明会を開きたいとしています。