ストーカー行為が凶悪な事件に発展するケースが後を絶たないなか、改正ストーカー規制法が3日、参議院本会議で可決、成立しました。
改正法では、急増する紛失防止タグの悪用への対策として、紛失防止タグを無断で取り付ける行為や、位置情報を無断で取得する行為が禁止されました。これに違反し、さらに繰り返すおそれがあればストーカー規制法に基づく警告や禁止命令の対象となります。
またことし、神奈川県川崎市でストーカー被害を訴えていた岡崎彩咲陽さんが殺害された事件で、岡崎さんの申し出の有無が確認できず元交際相手の白井秀征被告に対する警告が行われていなかったことを受け、これまで被害者の申し出を受けて行われていた加害者への警告が申し出がなくても行えるようになります。
これらは改正法の公布から20日後に施行される予定です。
また附帯決議として、ストーカー加害者のカウンセリングや治療が重要にもかかわらず、警察からの働きかけが実際の治療などにつながる例が少ないとしたうえで、関係府省庁が連携しカウンセリングや治療の費用負担の軽減、医療体制の確立、加害者やその家族からの相談窓口の拡充など適切な措置を講じることと記載されました。