神社の鳥居が根元から倒壊 青森・八戸を襲った震度6強、「3・11より速い揺れ」

8日深夜に最大震度6強を観測した青森県八戸市では、真夜中に就寝中の住民を強く速い揺れが襲い、神社の鳥居や家のタンスが倒れるなどの甚大な被害があった。運用開始後初の「北海道・三陸沖後発地震注意報」や、一時は津波警報も発表され、住民らは不安な一夜を過ごした。
八戸市長者にある八坂神社では、大きな揺れにより鳥居が倒壊。脚部分の根元から折れ、倒れた衝撃からか、脚部分と上部のぎ目も割れた。
神社の近くに一人で暮らしている女性(84)は、就寝中に強い揺れに襲われたという。「3・11の地震よりも速い揺れだった。ベッドにつかまるのが精いっぱいで」と、当時の切迫した状況を語った。
タンスが倒れ、皿や仏具も落ち部屋の中は散乱した。玄関に飾っていた絵画は大きく傾いた。
9日、同市内の道路情報板には、最初の地震から1週間以内に再度大規模な地震が発生する可能性に注意を促す「後発地震注意報」の文字が表示された。女性は「本当に怖かった。でも、まだ1週間は来るかもしれないから…」と恐怖をみ締めた。
同じく神社近くにある「ギフトショップKaZu」の店主の女性も就寝中に大きな揺れで目覚めた。店に来てみると、商品の入った箱が足の踏み場もないほどに散乱していたといい、「2~3時間しか眠れず、食欲もない。なんの気持ちもわかない。(これから)どうするのっていうだけ」と肩を落とした。