日本保守党・事務総長の有本香氏が21日、自身のX(旧ツイッター)を更新し、立憲民主党の岡田克也元外相に“スルー”されたことを明かした。有本氏、岡田氏はともにこの日放送されたNHK「日曜討論」に出演していた。
高市首相は11月7日の衆院予算委員会で、岡田氏の繰り返しの質問に対して「台湾有事が存立危機事態に該当し得る」と答弁していた。高市氏は「例えば海上封鎖を解くために米軍が来援をする」と前提しており、あくまで米軍が行動し、攻撃を受けるなどした場合と仮定した上での“可能性”についての答弁だった。しかし、これに中国側が反発し、薛剣(せつけん)駐大阪総領事はXに「汚い首を斬ってやる」などと書き込み。その後も中国側は強硬姿勢を続けている。
有本氏は同番組で、高市氏の発言について「国民は全文を見た上で『問題ない』という評価です」と前置き。続けて「政界の中では、いまだに『日中が何かを協力して友好ムードを作っていけばいいんじゃないか』というお考えがあるようで、例えば日中友好議連というものがあってですね、岡田先生は副会長をなさってますけども」と岡田氏が日中友好議連の有力者であることを伝えた。さらに「例えば、アメリカでは、この議連は国防総省が『中国が日本の世論や政策を中国側に有利に動かすための機関だ』という風に報告してるわけですね。こうしたことも含めて、中国に対する認識、大きく変える必要があると思っています」と議連をやり玉に上げていた。
Xでは「この直後、岡田克也先生から『今の(有本の)日中友好議連に関する発言は侮辱だ』と言われました」と岡田氏のリアクションを報告。「番組終了後に『失礼なことを申し上げて…』とご挨拶しようと思いましたが、岡田先生は私の顔を見ようともしないほどお怒りの様子で叶いませんでした。残念。」と岡田氏にスルーされた状況を説明した。ただ、最後は「でも中国認識は再考いただきたいです。」と自身の考えも添えた。
また、岡田氏は同番組の中で「高市発言に対して一部の国民の中には『よく言った』と、『中国に対して厳しく言った』として評価している人たちもいると。そういう国民感情をしっかりと、コントロールしていかないと」と発言。過去には「大使館が取り囲まれてペットボトルを投げ込まれるとか、工場や店舗が焼き打ちに遭うとかいうこともありました」と例を挙げた上で「日中双方に国民感情をコントロール出来ないような状態を作り出さないように。これは政治の責任でしっかりやっていかなきゃいけない」と再度発言し、「国民の感情をコントロール」がトレンドワードとなっていた。
(よろず~ニュース編集部)