沖縄県名護市辺野古沖で平和学習中の同志社国際高(京都府)の生徒が乗った船2隻が転覆し、生徒ら2人が死亡した事故で、亡くなった同校2年生の女子生徒(17)の遺族が現場海域に近い米軍基地を訪れ、海に向かって献花したことが21日、海上保安庁関係者への取材で分かった。遺族の要望を踏まえ、海保が米軍側窓口を紹介するなど仲介した。第11管区海上保安本部(那覇)は今後も事故の遺族・被害者支援を進める方針。
海保関係者によると、女子生徒の遺族から「できるだけ近いところで献花したい」との要望が寄せられ、在日米軍海兵隊の窓口を紹介したという。遺族は今月18日午後4時すぎ、転覆した現場海域を望む「キャンプシュワブ」の敷地内で海に向かって花を手向けた。
北海道・知床半島沖で令和4年4月、乗客乗員計26人が死亡・行方不明となった観光船「KAZU Ⅰ(カズ・ワン)」沈没事故でも、海保は遺族や被害者家族らをサポート。国土交通省も家族らを対象にオンラインの定例説明会を開催した。
11管などによると、遺族や被害者家族に対し、事故対応について詳細な説明をしているほか、各都道府県警の支援窓口を紹介。被害者らの居住地が複数の府県にまたがっていることから、各県警にも11管から情報提供を行っているという。
11管は今後、被害者から要望があれば、各県警の犯罪被害者支援室に所属する警察官らの派遣要請も検討する。
海保幹部は「知床の事故でも被害者らのケアにあたったが、今回の事故でも被害者支援に力を入れる。海保として、できるだけ寄り添った対応をしたい」と話した。
(大竹直樹、倉持亮)
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11管は20日、業務上過失往来危険と業務上過失致死傷の両容疑で転覆した抗議船「平和丸」の船長を任意で事情聴取した。捜査関係者への取材で21日、分かった。聴取は名護市の那覇海上保安部名護海上保安署で実施。出航から転覆に至る詳しい状況などを確認したもようだ。