鳥の新種をトカラ列島で確認、国内ではヤンバルクイナ以来45年ぶり…「トカラムシクイ」と命名

山階鳥類研究所や森林総合研究所などのチームは、鹿児島県十島村のトカラ列島に分布するムシクイ科の鳥が新種だったと発表した。国内で新種の鳥類が確認されたのは1981年に沖縄県北部で生息するヤンバルクイナが発見されて以来、45年ぶりという。
新種の鳥は全長約12センチで、チームは「トカラムシクイ」と命名した。新種はトカラ列島に広く分布するが、繁殖は同列島の中之島でしか確認されず、冬は東南アジアに渡って越冬することが知られていた。これまでは、特徴が酷似し、伊豆諸島(東京都)で生息している「イイジマムシクイ」と同種と考えられてきた。
だが、二つの生息地は約1000キロ・メートルも離れているため、チームは別種ではないかと考えた。特徴を詳しく比べた結果、トカラ列島の個体群の方がわずかに小さく、鳴き声も異なっていた。さらにDNAを解析すると、280万~320万年前に分岐した別種であることが判明したという。
同種と考えられていたイイジマムシクイは、環境省のレッドリストで絶滅危惧種に分類されている。山階鳥類研究所の斎藤武馬研究員は「新種も生息地が狭く、個体数が少ないと考えられる。トカラ列島の島々は森林が減少している場所も多く、保護対策が必要だ」と話している。