埼玉県戸田市の首都高速で2024年、大型トラックが渋滞の車列に突っ込み、6人が死傷した事故で、自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致死傷)などに問われた元トラック運転手の降籏紗京(ふりはたさきょう)被告(30)が、東京高裁への控訴を取り下げたことがわかった。懲役7年6月とした1審・東京地裁判決が確定した。
昨年11月の地裁判決によると、降籏被告は24年5月14日朝、発熱で意識がもうろうとした状態でトラックを運転。時速約75~80キロ・メートルで渋滞の車列に突っ込み、3人を死亡させ、他の3人に重軽傷を負わせた。
降籏被告は公判で起訴事実を認めたが、判決を不服として東京高裁に控訴した。昨年11月、判決後に東京拘置所で読売新聞の取材に応じた際は「命を奪った責任は重く、申し訳なく思う」と述べる一方、「1審では母親の証人尋問ができなかった。できる主張をやり残したくなかった」と控訴した理由を説明していた。
東京高裁によると、降籏被告は3月24日に控訴を取り下げたという。事故で夫の杉平裕紀(ゆうき)さん(当時42歳)を亡くした智里さんは6日、取材に「判決が確定しても、何も終わらない。遺族の苦しみや悲しみは、これからも続いていく。被告には、刑務所の厳しい環境の中で過酷な日々を過ごしてほしい」と話した。