参政党の塩入清香参院議員が9日、参議院・財政金融委員会で質問に立ち、24年12月6日に54歳の若さで亡くなった中山美穂さんをめぐり、一部で報道されている遺産相続をめぐる話題に触れた。
中山さんをめぐっては、一部報道で、約20億円とされる資産について、長男が相続を放棄したとされる。
塩入氏は、片山さつき財務相に「片山大臣もご存じだと思うんですけど、今、中山美穂さんのご子息が20億円の遺産相続を放棄されてですね」と、中山さんの話題を持ち出した。
質問の趣旨としては、その遺産相続の放棄の背景とみられている相続税についての問題意識とみられる。塩入氏は「その相続税が11億円だったということで、昨今の相続税の負担の重さについて、国民の間で大きな関心が高まっております」と問題提起した。
日本の相続税は遺産総額から基礎控除額を除いた額面(課税遺産総額)に、額が多いほど税率が上がる超過累進課税制度をとっている。1000万円以下は控除額なしの10%。1000万から3000万円は控除額50万円で15%と累進的に税額が上がり、6億円超は基礎控除額7200万円で税率は55%に上る。
塩入氏は「資産規模が大きい場合に相続税の支払いが困難となり、やむを得ず、相続放棄や相続税支払いのために不動産の売却に至り、それが市場に流れて外国資本に買われるというケースも指摘されております」と、外資による不動産取得にもつながるとの問題意識も提示。「所得税との二重課税ではないかとの指摘も根強くある。政府は相続人の担税力に着目した課税であるというふうに説明されておりますが、国民の間での納得感というのは非常に乏しい」とした上で「国際的な比較において、日本の相続税のあり方をどのように認識されているか」と問うた。
舞立昇治財務副大臣は「我が国の相続税の最高税率は、55%。この点だけ見れば、諸外国と比べて税負担が重いという評価もあり得ます」としつつ「一方で、我が国では、10%から55%まで8段階の税率構造で、実際の平均的な負担率平均税率としては、約14%でございます」と指摘。「英国のように40%の単一税率を採用している国も存在すれば米国のように最低税率は18%と日本より高いものの20億円超の多額の基礎向上を認めている国もある。制度も各国で、それぞれ異なり、負担状況につきまして、単純に、国際比較することは難しい」と説明し、理解を求めた。
塩入氏は「おっしゃることもわかるんですけれども」と理解を示しつつも「日本の相続税は、やっぱり英国とか米国と比べて、適用される課税対象の範囲が広くて、結果的に中間層にも課税が及ぶという構造になっております」と指摘した。
さらに、「そのためにやはり不動産を放棄したり、不動産を売却して相続税を払うなんていう例も多くて。それがきっかけで、空き家問題とか外国人がその不動産を狙って。そういう手引きみたいなものが海外では流通していたりする。結果として現行の相続税制が国内資産の国外流出を促す側面を持っていないかという懸念を持っています」との問題意識を改めて強調。「外為法に基づく外資による買収の監視と合わせて、相続税制そのものについても見直していく可能性があるのかということを今後の改めてうかがってまいりたい」と締めくくった。
塩入氏が、最初に話題を振った片山氏は、東大法学部出身。成績優秀なエリート官僚出身という一面のほかに、東大在学中から聖子ちゃんカットで知られ、読者モデルとして活躍した、硬軟の才能を発揮してきたことで知られる。大学3年で外務省入省試験に合格する成績優秀な学生だったが、在学中には「an・an」「non-no」の読者モデルとしても活躍。東大法学部卒業後の大蔵省入省面接で、当時大蔵省秘書課長だったという小粥正巳元公取委委員長から「カラオケ何歌いますか?」と問われ、片山氏が「松田聖子」と回答したとのエピソードもある。