東京・歌舞伎町の一角「トー横」で知り合った女性を海外に送り込む目的で誘拐したとして、警視庁は26日、住吉会系暴力団組員の山尾輝斗容疑者(25)(東京都新宿区新宿)を国外移送目的誘拐容疑で逮捕したと発表した。同庁は、山尾容疑者が女性を海外の特殊詐欺拠点に送るつもりだったとみている。
発表によると、山尾容疑者は何者かと共謀して昨年6月下旬~7月上旬、トー横などで千葉県の無職女性(28)に「お前のホストへの売掛金350万円を俺が代わりに支払ったから、海外に行ってもらう」などと言い、海外に送り込む目的で歌舞伎町のインターネットカフェに誘拐した疑い。逮捕は今月25日。
山尾容疑者は、女性に「カンボジアに行け」「シンガポールに行って内臓を売れ」などと言い、パスポートを作るよう指示していたが、女性はパスポートを取得できず、1週間程度で解放されたという。
ネットカフェでは、山尾容疑者の仲間の女が女性を見張ったり、女性の外出時にはGPS(全地球測位システム)で居場所が分かる携帯電話を持たせたりしていたという。
同庁が昨秋以降、「歌舞伎町からカンボジアに『かけ子』が送り込まれている」との情報を得て捜査していた。周辺で売春している女性らが対象になっていたとみられる。
同庁は、山尾容疑者が昨年6~8月、トー横周辺で勧誘した10~30歳代の男女複数人をカンボジアなど海外の特殊詐欺拠点に送り込んでいたとみている。