「めちゃくちゃいいようにコト運べます」コーヒーに睡眠薬を混ぜ、ガソリンに火をつけて殺害…大河出演歴アリの俳優含む容疑者7人が宝島さん夫婦を殺した“杜撰すぎる経緯”【栃木焼死体・公判】

2024年4月、東京・上野で多数の飲食店を展開していた「サンエイ商事」経営者の宝島龍太郎さん(当時55歳)と、妻の幸子さん(当時56歳)が殺害されるなどした事件。殺人と死体損壊、死体遺棄の罪に問われた指示役の佐々木光被告(30)と、実行犯との仲介役の平山綾拳被告(27)の裁判員裁判が、東京地裁(中川正隆裁判長)で6月22日から開かれている。
夫妻の焼死体が栃木県の河川敷で発見され、夫妻の長女を含む計7人が逮捕されるなど、大きな話題を呼んだ事件だ。
かつて宝島夫妻が複数の飲食店を経営していた東京の繁華街・上野。この街で働く人間たちが、殺害実行のために結集したとされる。発生当時、トクリュウ(匿名・流動型犯罪グループ)型の犯罪が社会問題となっていたが、この事件は性質が少し異なる犯罪だったようだ──裁判を傍聴したライターの学生傍聴人氏がレポートする。【全3回の第1回】
2人はばつが悪そうに…
事件当時、連日のメディアで続報が流れており、今もその話題性は褪せていないのだろう。開廷前には、100人近い傍聴希望者で長蛇の列ができ、法廷前の廊下は騒然としていた。
「ガチャ」とドアの開閉音がすると、勾留中の両被告が職員に連れられて入廷してきた。平山被告は、黒色のスーツに紺色のネクタイ姿。対照的に、佐々木被告はジャージ姿だった。
事件以来、久しぶりの対面となったはずの二人は、お互いにばつが悪いのか、相手を避けるような姿勢をして、法廷で顔を見合わせる様子はなかった。
起訴状によると、佐々木被告らは共謀して、2024年4月15日深夜から翌16日未明にかけて、東京都品川区の空き家で宝島夫妻の首を絞めるなどして殺害。さらに、夫妻の遺体を栃木県・那須町の河川敷に運び、ガソリンなどを使用して焼損、遺棄した罪に問われている。
両被告は裁判長に罪状認否を問われると、お互いにはっきりとした口調で起訴内容を認めていた。
「間違いありません」(佐々木被告) 「事件に関わったことは事実です」(平山被告)
加えて、仲介役に徹した平山被告は「(自分の犯行は佐々木被告から)指示された内容で、幇助犯になるのではないでしょうか」と判決に犯行の関与度の考慮を求めた。
「報酬を増やす代わりに殺人に変更」
事件発見当初、一見複雑な組織的構造にトクリュウ型の事件とも疑われたこの事件。だが検察側の冒頭陳述などを聞くと、匿名性などはなく、知人同士で連絡を取り合い犯行に至るという杜撰な経緯が見えてきた。はじめに事件当事者を整理する。