高市首相(自民党総裁)と日本維新の会の吉村代表は7日、国会内で会談し、今国会中の成立を目指していた衆院議員定数削減法案を秋の臨時国会に先送りする方針で一致した。皇室典範改正案と「副首都構想」関連法案の成立を確実にするため、野党が反発する定数削減で譲歩する。8日の与野党国会対策委員長会談で方針を提示し、野党側の理解を得たい考えだ。
首相と吉村氏の会談は7分間行われた。両氏とも詳しい会談内容は明らかにしていないが、複数の与党関係者によると、定数削減を継続審議とし、皇室典範と副首都の成立を優先することを確認した。17日の会期末を前に与野党対立を早期に解消し、空転が続く国会の正常化を目指す。
首相は吉村氏との会談後、記者団に「詳細については答えを差し控える」などと述べるにとどめた。国会の会期延長は議論しなかったと説明した。吉村氏は、定数削減法案を取り下げる意向があるか記者団に問われ、「今の時点で当然、取り下げるものではない」としつつ、審議の進め方は「野党との関係もある。国対レベルで協議を進めていく」と語った。
終盤国会では、定数削減と副首都の2法案に野党が反発し、皇室典範改正案の審議入りができない状況が続いている。自民は皇族数の確保策を盛り込んだ典範改正を最優先したい考えだが、維新が連立政権合意書に明記した2法案も今国会で成立させるよう求めてきたことから、与党間の調整が焦点となっていた。
定数削減法案は、与野党で作る「衆院選挙制度に関する協議会」で1年以内に結論が出ない場合、比例選45議席を自動削減する内容だ。比例選での議席獲得を頼りとする中小政党に打撃となる。2法案のうち特に反発が大きく、秋の臨時国会に先送りすることで野党の軟化を促したい考えだ。
参院では7日、首相出席の予算委員会開催で合意したことを受け、野党が法案審議に復帰した。衆院でも与野党対立が解消すれば、国会は全面的に正常化することになる。政府・与党は会期内の典範改正を図るため、週内の衆院通過を目指す。