ネット検索で「JAF」のはずが…レッカー移動で高額請求トラブル 千葉豪雨の被災地で“悪質商法”相次ぐ

先週、発生した千葉県の豪雨被害など、大規模な災害の後に被災者の混乱につけこむ悪質な商法が相次いでおり、注意が必要です。今回の千葉県の豪雨では、レッカー移動に関するトラブルの相談が県や市にすでに寄せられています。
実際に「レッカー作業をお願いしたが、業者が乗用車で現れた。レッカー作業できなかったのに車をチェックしただけで約10万円を請求され、一部を支払ってしまった」といった相談が寄せられています。
また、JAF(日本自動車連盟)には、インターネットで「JAF」と検索して表示された事業者に依頼したところ、高額な料金を請求されたなどの問い合わせが相次いでいるということです。過去には、故障現場でJAFやJAFが委託する整備工場を名乗り、不当に作業料金を請求する事例もあったといいます。

先月、発生した熊本地震では、熊本県の消費生活センターに18日までに58件のトラブル相談が寄せられています。中には被災した住宅を狙ったものもあり、「地震で屋根が破損したところに他県からの事業者が突然来訪し、ドローンで撮影後、ブルーシートを敷く作業をしてもらった。その後、屋根の修理代金が約170万円と言われ、親切に対応してもらったためすぐに契約してしまった」という事例がありました。相談者は170万円が妥当な金額か疑問を持つようになったということです。
このほか、熊本県八代市では、屋根が壊れた70代男性の自宅に東京都から来たという業者が訪れ、「補助金が出ますよ」との勧誘を信じ、金額が書かれていない契約書にサインすると、工事費として約70万円を提示されたというケースもありました。

これまでも大きな災害の後には、被災の混乱に便乗した悪質な手口のトラブルが相次いでいます。詐欺や悪質商法に詳しいジャーナリストの多田文明さんによると、被災者は自分の命や生活を守るのに精いっぱいで、他の防犯意識が薄れてしまうことがあるといいます。
悪質商法は、相手を不安にさせてから、その不安を解消させるために高額な契約をさせるという手口です。被災者はすでに不安な状態にあるため、悪質な業者にとっては不安にさせる手間が省け、すぐに契約の話に入れるという側面があると多田さんは指摘します。
災害に便乗する詐欺や悪質商法への対策として、多田さんは、飛び込みで来た業者は家に入れないこと、その場で契約したりお金を払ったりしないことが重要だとしています。さらに、ある言葉が有効だといいます。
それは「他の業者でも見積もりを取る」と伝えることです。悪質な業者は高額な請求をしてくるため、この言葉を言うと、だいたい引き下がるそうです。それでも強引に契約を進めようとしてきたら、悪質業者である可能性が高いということです。

被災地への寄付など、支援する側が狙われるケースも出てきています。国民生活センターが17日、注意を呼びかけたのが「被災地支援をうたう○○Pay詐欺」です。
相談を寄せた50代の女性は、SNSで「指定のウェブサイトで商品を購入すると被災地に寄付ができ、さらに購入額より多い金額が○○Payで返金される」というダイレクトメッセージを受け取りました。
指示通りに1000円分の商品をスマホ決済で支払うと、実際に1200円分が返金されたため信用してしまったといいます。しかし、こうしたやり取りを複数回繰り返し、最終的に10万円を支払うと返金されなくなりました。女性は返金を求めているということです。
悪質商法に詳しいジャーナリストの多田文明さんによると、これは○○Payなどのスマホ決済の利便性を狙ったSNS型投資詐欺に「被災地支援」を組み合わせた、新たな手口だということです。
国民生活センターの担当者は「『○○Payで返金します』と言われたら、詐欺を疑ってください」と注意を呼びかけています。怪しいと思ったり、被害にあったりした場合は、消費者ホットライン「188」に電話して相談してください。
(8月19日放送『news every.』より)