「夢も希望も断たれた…」 埼玉栄高死亡事故で遺族が学校側提訴 管理体制の杜撰さ指摘

埼玉栄高(さいたま市)で令和6年、男子生徒4人が乗ったグラウンド整備用の車が横転し、助手席の生徒=当時(17)=が死亡した事故で、生徒の遺族が、同校を運営する学校法人佐藤栄学園(同市)などに計約1億3660万円の損害賠償を求める訴訟をさいたま地裁に起こした。1日付。2日、県庁で記者会見した遺族側は学校側の管理体制の杜撰(ずさん)さを指摘し、不信感をあらわにした。
事故は6年11月16日深夜に発生。無免許の男子生徒が運転する車が、同校グラウンドののり面に乗り上げて横転し、助手席にいた男子生徒が死亡した。
原告側は訴状で、車の管理体制の不備を指摘。車の鍵を無施錠の車内に置く運用が常態化し、誰でも鍵にアクセスして運転が可能な状態だったとした。また、事故の約1カ月前にも車が破損する横転事故が起きていたが、学校側は調査や再発防止措置を講じなかったなどと主張している。
提訴を受け、記者会見に臨んだ死亡した男子生徒の母親は「息子は夢を持って頑張っていたが、その夢も希望も断たれた」と苦しい胸の内を吐露。父親は「なぜ子供がこんなことになってしまったのか、その真実を知りたい」と訴えた。
佐藤栄学園は「訴状が届いたら、内容を精査し、適切に対応したい」とコメントしている。