北海道・知床半島沖で令和4年、観光船「KAZU Ⅰ(カズ・ワン)」が沈没し乗客乗員計26人全員が死亡、行方不明となった事故で、乗客の千葉県の男性=当時(34)=のデジタルカメラから新たに写真10枚と動画10本が復元された。両親が代理人弁護士を通じ、動画1本を公開した。父親は「息子の執念が生んだ奇跡」とのコメントを出した。
約3分間、千葉の男性が撮影
船は4年4月23日午後1時26分以降に短時間で沈没した。動画は約3分間で、同日午前11時53分に撮影。白波が立った灰色の海や、船内の空気清浄器が大きく揺れる様子が写り、子供の泣き声のような音声も記録されている。
撮影していた男性は千葉県の優さん(名字非公表)。知床半島沿岸で見つかったカメラの中に映っていた動画や写真を復元した。
父親「息子の執念が生んだ奇跡」
優さんの父親は以下のようにコメントしている。
「メーカーさんと協力会社さんのご尽力により更なる復元が為されました。大変感謝しております。息子の執念が生んだ奇跡だと思いますし、今後の安全啓発にも活かされる事をきっと望んでいると思います。何人かから、虫の知らせで息子さんが撮影したんでしょうねという言葉を掛けられましたが、私としては、決してその様な事はなく、旅の思い出として、こんなに荒れた海だったんだよと親に見せたり、自分で振り返るために撮影したんですよと伝えています。何れにしても、裁判で有効活用される事を願っています。」