秋の行楽シーズンを迎え、登山を楽しむ人が多い中、連日ゲリラ雷雨が列島を襲い、山での落雷も増加しています。番組は登山中に雷に打たれながらも、九死に一生を得た男性を取材しました。
【画像】落雷被害に遭った人 脚には雷紋のような跡
「いきなり目の前が真っ白に」
生い茂る木々の奥が一瞬ピカッと光り、激しい雷鳴が鳴り響きます。各地でゲリラ雷雨が相次ぐ中、警戒が必要なのは山岳地帯での落雷です。
ヤマテン社長・山岳気象予報士
猪熊隆之さん
「令和に入ってからは、(山の)落雷事故は去年まで全国で1件です。1人負傷者が出ているだけ。ところが今年になって(長野県で)2件発生。北アルプスのほうで発生しております」
地球温暖化の影響で水蒸気が増え、猛暑に上空の寒気や台風の湿った空気が加わることから雷が起こりやすく、山の落雷が増えているといいます。
登山中落雷に遭った人
「全員(雷を)食らって倒れてしまったという、本当に地獄絵図のような状態でした」
こう話すのは、友人らと登山中に落雷に遭った男性です。登っていたのは、埼玉県秩父郡にある二子山。その日の午前中は晴れていて、登山日和でした。しかし、天気は一変します。
山頂を目前に、突然天候が崩れ始めました。
「雷がバンバン鳴り始めたので、ちょっとまずいなと足を速めた2、3分後に、いきなり目の前が真っ白になった。ドゴーンという轟音(ごうおん)とともに全身まひみたいな状態になって。意識はあって、視界もあって、ただそれ以外何もできずにその場に倒れるっていう。これは正直、雷しかないなと。仲間に助けを求めようと思ったんですけど、前にいる仲間も全員倒れていて」
男性らは数十分後、歩けるまでに回復し、なんとか無事に下山。幸い後遺症などはなかったとのことですが、友人の1人の脚には、雷紋のような跡が見られたといいます。
落雷被害 対策は?
猪熊さん
「積乱雲は山でも平地でも発生するんですけど、(雷は)とがった山のほうが平地よりは落ちやすいと思います」
山の天気は変わりやすく、晴れていても突然雷雲が発達することがあります。
さらに、山では雷の“方向”にも注意が必要です。
「上から雷が来るイメージあるじゃないですか。(高い山だと)横から来たり下から来たりすることもあるので、もう逃げようがない」
では、山で雷に遭わないためには、どうすればいいのでしょうか。
「とがった山頂、とがった岩、高い木。こういったものに雷が特に落ちやすいので、そういったものからは離れるということがまずは一番大切です。(木造の)屋根に落ちた雷が軒下を通っていきますので、山小屋で軒下に避難するのはやめたほうがいいです」
「最近は電波が通じる所が山の中でも増えてきましたので、雨雲レーダーや落雷マップを必ず確認していただいて、周囲に危険な雲がないことを確認してから、とがった山に登ったり岩場に入ったりすることが非常に重要です」
(2026年9月21日放送分より)