今、全国各地で毒キノコが大量発生し、食中毒が相次いでいます。毒キノコが大量発生した理由は?キノコの生態について、近畿大学農学部の白坂憲章教授と、法科学研究センター所長・雨宮正欣氏が解説します。
9月10日、徳島県で90代の女性が自宅の庭に生えていたキノコを食べたところ、おう吐や下痢などの症状が出て入院しました。保健所が調べたところ、女性が食べたのは、猛毒の『オオシロカラカサタケ』とみられるということです。一体どういうキノコなのでしょうか。
『オオシロカラカサタケ』は、かさの表面が白く、上には褐色のうろこ状のものがあるのが特徴で、誤って食べてしまうと、おう吐、下痢などを発症する毒キノコです。
また、9月3日には、岩手県でも県内に住む4人が昼食時に職場近くに生えていたキノコを炒めて食べたところ、2人がおう吐や下痢の症状を訴え、入院となりました。4人が食べたのは、こちらも毒キノコの『オオシロカラカサタケ』とみられ、食用の『カラカサタケ』と間違えて食べたといいます。
離れた地域での『オオシロカラカサタケ』の食中毒報告。一体何が起きているのでしょうか?キノコの生態に詳しい近畿大学農学部の白坂憲章教授に話を聞きました。
Q.(オオシロカサカサタケは)日本各地に分布しているんですか?
(近畿大学 農学部・白坂憲章 教授)
「分布していると思います。肥料がちゃんと入っている所に生えるようなキノコなので、花壇や、手入れのされた、植栽されたような所に割と出たりします」
本来、熱帯や亜熱帯で育つキノコですが、地球温暖化の影響で、日本各地で確認されています。さらに、ことしの気候が『オオシロカラカサタケ』大量発生の要因になっているといいます。
(白坂教授)
「この夏って、結構いろんな所で線状降水帯が発生して、東京も大雨が降りましたよね。たくさんの雨が集中的に降ったのも原因のひとつという可能性があるんじゃないかと思っています」
全国的な長雨の影響などで、公園や河川敷などでの大量発生が報告される中、周辺が緑に囲まれている人気観光名所、大阪城公園でも白いキノコが生えています。
キノコをよく見てみると、猛毒の『オオシロカラカサタケ』と特徴がそっくりです。かさの表面は白く、上には褐色のうろこ状のものが。その1つを測ってみると、かさの直径15センチ、地面からの高さも15センチほどでした。
また、似たようなキノコは読売テレビの近くにも。一体これは?
(白坂教授)
「恐らく『オオシロカラカサタケ』じゃないかなと思います。公園だったら、管理者のところに『駆除したほうが良いですよ』と言うとか、危ないなと思ったらビニール手袋をして取って、そのまま捨てていただくのが一番良いと思います。このキノコは“食べられる・食べられない”というのを、図鑑を見ながら判断するというのは非常に危険」
Q.毒キノコかどうかをインターネットの画像検索やAI診断では確実に識別できないということですが…
(法科学研究センター所長・雨宮正欣氏)
「毒キノコの種類は、ものすごくあります。これを図鑑やAIで調べて、素人が判断するというのは、まず無理だと考えています。毒キノコの毒には、いろんな毒があって、神経毒もあるし、消化器の障害を起こすような毒もある。素手で触るだけでも、口に入る可能性があるので、気を付けたほうが良いです」
(読売テレビ「情報ライブミヤネ屋」2026年9月15日放送)