埼玉県警大宮署で、署内の留置施設に入る容疑者から預かった現金を保管している金庫から約100万円がなくなり、県警が窃盗容疑で捜査していることが、捜査関係者への取材でわかった。金庫は署員以外は立ち入れない場所にあり、県警は、内部の人間が盗んだとみている。現金や金庫の鍵の管理状況を調べ、署幹部らの処分を検討する。
捜査関係者によると、現金がなくなっているのが発覚したのは今年4月。大宮署では容疑者が留置施設に入る際、所持している現金を預かり、金庫でまとめて保管している。預かった金額や金庫内の総額は記録をつけていたが、4月に金庫内の残高を確認したところ、出納記録と比べて約100万円少なかったという。
県警の内規では、預かった現金を各署で定期的に確認するよう定めている。昨年7月に県警本部が定期監査を行った時点では、金庫内の金額と出納記録は一致していたが、大宮署はその後、確認を怠っていたという。
現金の保管に使う金庫は複数の鍵で開ける仕組みで、鍵はそれぞれ別の署員が管理していた。県警は署内の人間が定期監査後に現金を持ち出した可能性があるとみて、複数の警察官から事情を聞いている。金庫周辺が映る防犯カメラは設置されていないという。
また、容疑者らが留置施設を出る際に返却する現金が不足する事態を防ぐため、県警が地方自治法の規定に基づき、約100万円を補填(ほてん)したことも判明した。県警は一時的に補填した金額分を知事による専決処分で県予算から執行する方針。