最大6.24倍──20日午前、ヤフー「リアルタイム検索」トレンドランキングで、このワードがトップに。きっかけは日刊ゲンダイDIGITALが20日に公開した記事だ。簗前農相が「予算カット」と放言した国交省の交付金を巡り、高市首相が就任した途端、おひざ元の衆院奈良2区には「最大6.24倍」も増額された実態を報じると、SNSで猛拡散。この問題への関心の高さがうかがえる。
記事で触れたのは、国交省の「社会資本整備総合交付金」だ。今年度は全体の予算額が前年度比約5.7%カットされたにもかかわらず、高市首相の地元への交付額は約25.7%アップ。「箇所付け」を検証した結果、奈良2区に属する各自治体の交付額が倍々ゲームで増え、大票田である大和郡山市内の近鉄郡山駅前の再開発事業への交付額は6.24倍に膨れ上がっていた。
疑惑の交付金はこれにとどまらない。簗前農相と敵対する首長の自治体への交付額が同じく大幅に減った国交省の「防災・安全交付金」。道路の老朽化対策や通学路の安全確保など防災・減災関連のインフラ整備に重点配分される制度だ。
今年度の奈良の各自治体への交付額は計約92億円。前年度比約20億円(約17.5%)減と予算削減が進む中、新規の交付事業も存在する。「大和郡山市公共下水道整備工事(防災・安全)」と「広陵町における普及促進及び改築更新(防災・安全)」で、交付額はそれぞれ1575万円と1500万円。いずれも奈良2区に含まれる。
内閣府の「地域未来交付金」も高市首相の地元には猛奮発だ。従来の地方創生関連の交付金を引き継ぎ、高市政権が名称変更。「地域未来戦略本部」本部長を務める高市首相の肝いりで、今年度の予算は拡大した。奈良のインフラ整備事業への交付額は、約4億1333万円と前年度の6500万円から約6.36倍増。うち奈良2区に属する香芝市「スポーツ公園整備事業」には1億3000万円と、前年度500万円から一気に26倍もの激増だ。
奈良2区への増加率でいえば、国交省の「都市構造再編集中支援事業費補助」が群を抜く。前出の近鉄郡山駅前の再開発事業に、今年度は約1億2403万円を交付。前年度から実に「68.9倍」というケタ外れの伸び率となった。
取り上げた事業はいずれも複数年度にまたがり、すべて高市首相が公式サイトで予算「確保」を堂々とアピールしてきた案件だ。露骨で分かりやす過ぎる「利益誘導」自慢。高市首相が予算配分の公平性を検証する全省庁調査に応じないのも、納得である。
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