多摩動物公園で死んだライオン3頭、死因は熱中症…猛暑で多臓器不全

多摩動物公園(東京都日野市)で7~8月に相次いで死んだライオン3頭(3~15歳)について、都と東京動物園協会は29日、死因はいずれも熱中症の可能性が最も高いと発表した。解剖や外部機関での検査で特定した。7月23日から中止していたライオンの展示は、今月30日に再開する。
多摩動物公園は1964年にライオンの飼育・展示を始めた。暑熱が原因で複数のライオンが死んだのは同園で初めて。都の担当者は「熱中症でライオンが死んだ事例は、(同園では)単体でも聞いたことがない」としている。
同園では7月中旬以降、ライオン16頭のうち10頭に食欲不振や活動低下などの症状が出て、投薬や点滴などによる治療を続けた。このうち重症化したムギ(3歳)、イチゴ(11歳)、ルエナ(15歳)の雌3頭が、熱中症に起因する多臓器不全などで死んだ。
都によると、同園は今夏も例年通りの飼育管理をしていたが、7月中旬から急激に気温が上昇したため、体が熱さに慣れる「暑熱順化」が不十分だったとみられる。一時重症や軽症だった他の7頭も、熱中症だった可能性が高い。
同園は治療と並行してライオン舎の送風機や可動式クーラーを増設した。来夏までに追加の再発防止策として、▽大型送風機の設置▽水飲み場の改修▽遠隔測定できる体温計の導入▽熱中症リスクを踏まえた展示中止基準の策定――などを講じる。その後もライオン舎内外に空調設備などの設置を進める。