高さ約100メートルの巨大観音像がそびえ立っていた兵庫県淡路市の土地(約2万平方メートル)について、所有者の国は民間への売却方針を決めた。県や市から利用の要望はなかったといい、12月にも詳細な入札条件を公表する。
近畿財務局や市によると、土地は大阪湾を望む丘陵地にあり、地元実業家の男性が1982年に「世界平和大観音像」を建てた。観光施設として内部の展望台などが人気を集めたが、88年に男性が死亡し、後を継いだ妻も亡くなり、2006年に閉鎖した。
遺族は相続放棄し、老朽化した観音像の管理が問題化。国は住民の不安を考慮し、相続人がいない土地や建物は国庫に帰属するとの民法の規定を踏まえ、20年に国有化。税金約8億8000万円を投じて像を解体し、23年に更地とした。
同局によると、優先的に土地を取得できる県と市には利用の意向はなく、一般競争入札にかけることにした。地元住民からは防災や観光施設として活用してほしいといった要望が寄せられているという。