半グレ集団の最高幹部“テポドン”再逮捕 Nスペ出演で墓穴掘った

「おまえ、誰に口きいとんじゃ、ボケ。早う、電話せんかい。山に連れて行って埋めんぞ、コラ」

昨年8月14日深夜3時30分ごろ、大阪・ミナミの路上で、十数人の男が10代の1人の女性を取り囲んでいた。輪の中心にいたのはミナミを拠点とする半グレ集団「拳月グループ」の最高幹部、テポドンこと籠池勇介容疑者(32)。今月7日、女性を脅したとして、暴力行為等処罰法違反の疑いで大阪府警捜査4課に再逮捕された。

テポドンはその夜、対立する半グレ集団「アビス」が経営する飲食店の前で、従業員の女性に因縁をつけた。

「オイ、今すぐ(アビスの)〇〇を呼び出せ」と声を掛け、女性が「そんな人知らんわ」と答えると、「知らんわけないやろ」と言って女性の胸ぐらをつかんで手繰り寄せ、顔を近づけてスマホを取り上げ、アドレス帳をチェックした。「なんや連絡先登録しとるやないか。早う電話せんかい」と脅し続けたが、女性は拒否し続け、解放されるまで電話をしなかった。

「アビス」は2015年に、当時16歳ほどだったSが設立。他の半グレ集団と20回以上の抗争を続けながら急成長した。わずか3年でメンバーは120人超に膨れ上がり、ぼったくりガールズバーで金を稼ぎ、17店舗まで拡大。府下最大規模の組織になっていた。

「最初のうちは籠池容疑者らにも頭を下げとったみたいやけど、ガールズバーの売り上げを伸ばし、顔がきく人間に取り入り、徐々に力をつけた。20歳そこそこのSが仕切るガキばかりのグループやったが、ミナミでデカい顔をするようになり、周囲は苦虫をかみつぶしたような思いやったようや」(捜査事情通)

しかしそれも長くは続かず、昨年、アビスは大阪府警に摘発され、50人以上がパクられ、壊滅に追い込まれた。一方、拳月のテポドンは今年7月に放送された「NHKスペシャル」で半グレ集団の「ミナミの顔」として取り上げられた。肩で風を切りながら夜のミナミを闊歩する、派手で贅沢な生活ぶりが報じられた。

■放送後、3回目の逮捕

「籠池容疑者にメチャクチャにされて泣いてるヤツはなんぼでもおる。そんな籠池容疑者がテレビでヒーロー扱いされ、贅沢な暮らしをしとるのを見たら『ふざけんな』と思うわな。今回の被害者も『当時は怖くて警察に行かれへんかった』って言うとった。籠池容疑者がテレビに出て、逮捕されたんを知って『実は1年前の話なんですけど』言うて来た。なんぼテレビでええカッコしたところで、しょせんは犯罪者集団やからな。今後も同じように別の被害届が出てくるんちゃうかな」(前出の捜査事情通)

<自分たちは捕まるようなことはしていない。それが顔をさらして取材を受ける理由だという>――Nスペの番組中、こんなナレーションが流れるが、7月の放送以降、すでに3回目の逮捕である。