日本維新の会は31日、大阪市内の党本部で常任役員会を開き、松井一郎代表(大阪市長)の再任を決めた。4月の大阪府知事・大阪市長のダブル選で完勝して以降、国政選挙や地方選でも党勢を拡大し、続投支持が大勢だった。松井代表はこの日の役員会で、新たに吉村洋文府知事を副代表に指名。執行部の体制を強化し、次期衆院選でのさらなる支持拡大を目指す。
再任された松井代表は記者団に対し「われわれは地方分権政党。知事でもある吉村氏に役員になってもらい、組織強化をお願いしたい」と起用の理由を説明した。
維新の党規約では、参院選などの大型選挙から45日以内に、代表選を実施するかどうか決定すると規定。国会議員や地方議員ら約400人の特別党員による郵便投票を募り、返信があった票を集計した結果、代表選を「実施しない」が243票で、「実施する」の63票を大きく上回り、松井代表の続投が決まった。
再任決定後、松井代表は吉村氏の副代表就任を提案し、承認された。吉村氏は地域政党「大阪維新の会」の代表代行も務める。7月の参院選では松井代表とともに全国を遊説し、本拠地である大阪の2議席に加え、兵庫選挙区でも1議席を確保。課題だった関東圏の東京、神奈川両選挙区での議席獲得にも貢献した。