10月に上陸した台風19号などの被災地で活動するボランティアが延べ8万人を超えた。昨年の西日本豪雨とほぼ同じ水準だが、被災地域が東日本の広範囲にわたり、人手不足が指摘されている。公共交通網の寸断でアクセスが難しくなったり、受け入れ態勢の整備が遅れたりした自治体では特にボランティアが足りない傾向にあり、地域によって人数の差も出ている。
被災した市町村では地元の社会福祉協議会が災害ボランティアセンターなどの設立を担っている。全国社会福祉協議会(全社協)によると、10月30日までに14都県で少なくとも延べ8万398人がボランティア活動に参加。浸水した家屋の清掃や家財道具の運び出しなどを手伝った。
県別では長野県が延べ2万2573人で最も多く、福島1万2001人▽栃木1万87人▽茨城8972人▽宮城7384人▽埼玉4628人▽岩手3976人▽千葉3833人――と続いた。市町村別でみると、千曲川が決壊した長野市が延べ1万4943人で、これに続く福島県本宮市、栃木県佐野市、水戸市の3市が3100~3300人台だった。
長野県社協によると、長野市では台風上陸の4日後にボランティアセンターを開設し、長野駅から被災地区への直通バスを運行するなど移動時間の短縮に力を入れた。気持ち良く過ごせるように休息所を設け、入浴施設の利用を割り引くなどの対応も取る。対象者を限定せずに県外からも広く受け入れており、繰り返し参加する人も多いという。県もボランティアを対象に松本空港発着便を使ったツアーを4日から開始する。
3連休初日の2日は長野市内で約2300人が参加。県社協は「冬になると雪が降り、ボランティア活動自体が難しくなる。なるべく多くの人に来ていただきたい」と呼び掛けている。
全社協は多くのボランティアの協力を求める自治体名を公表している。3日夕方時点で岩手県宮古、釜石市、山田町、普代村▽宮城県丸森町▽福島県いわき、郡山、南相馬市、川俣町▽栃木県佐野、栃木市▽長野市の12市町村で、被害の大きい地域や、交通網が分断されてマイカーを持つボランティアしか受け入れられなかった東北沿岸部の自治体などが含まれている。【奥山はるな、ガン・クリスティーナ】