被災者や自治体、支援にあたる関係者が懸念しているのが、本格的な冬の到来が近づいていることだ。昨年7月の西日本豪雨よりも被災時期が3カ月ほど遅く、東北をはじめ気温が低く雪も降る地域が多いため、泥の除去など生活環境を整える手助けになるボランティアの重要性が高まっている。
台風19号などの被災地では10月30日までに延べ8万人を超えるボランティアが参加した。最も多かったのは日曜にあたる10月20日の1万6884人。台風21号が接近した25日は226人に落ち込んだが、平日も4000人前後が活動している。
ほぼ同じ水準だった西日本豪雨では3カ月後にピーク時の5分の1規模に減少しており、息の長い支援が求められる。行政やボランティア団体との情報共有を進めるNPO法人「全国災害ボランティア支援団体ネットワーク」(JVOAD)の明城(みょうじょう)徹也事務局長は「もうすぐ冬が迫る。現在は泥かきや家屋の清掃が作業の中心だが、水没した家電や暖房器具をどう調達するかも課題で、まだまだ支援は必要だ」と強調する。
ボランティアについて「本来は行政が果たすべき役割では」との声もある。明城さんは「行政の職員は災害対応が『初体験』の人がほとんど。避難所の運営や在宅被災者のニーズ把握に時間がかかり、すべての人に支援が行き届くまでには時間がかかる」と指摘。「行政との役割を線引きするのでなく、ボランティアのノウハウがある団体や市民と連携し、復旧を急ぐべきだ」と話している。【奥山はるな】